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 2011年07月 

寂しい子供 

いつも見慣れている顔より美しい。
アルバフィカを見る度、カルディアはそう思う。
「よ、相変わらず綺麗だねあんた」
やわらかな曲線の眉をしかめる様に満足して、双魚宮からの紅色の階を降りた。


「またアルバフィカを困らせたそうだな」
デジェルが渋面を作る。彼の心を思いやれ、私のことならいいが。へいへいわかりましたよ。
かの人より少し男らしい面輪をみつめながら、カルディアは、もうこの男は己のことで自分を叱ってはくれない、そのことに一抹の寂しさを覚えた。

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